HaTaキャリ 今後の働き方について迷う女性①

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HaTaキャリ 今後の働き方について迷う女性①

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ2第1回(2019年7月配信)

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ2第1回(2019年7月配信)

☆シリーズ2 正社員への転換を持ちかけられて、今後の働き方について迷う契約社員の女性。
窪田さん(仮名)36歳 女性 未婚 両親同居 コールセンターの事務職 30代半ばの女性窪田さん。大学卒業後、就職氷河期に運よく好きな洋服のブランドショップの店員として仕事に就くことができました。その後、仕事は楽しかったけれど忙しすぎた20代の終わりに、安定した生活を求めて転職することにしました。それから5年余が過ぎて、日々の仕事にやりがいが感じられず将来への漠然とした不安もある中、上司から正社員への転換の話がありました。窪田さんは、今後の自分らしい働き方や生き方について迷い考え始めます。
※リアリティのある内容にするため実在する複数の人物をモデルにしていますが、お名前は仮名で、内容等もテーマの趣旨の範囲内で加除修正や脚色をしています。

(キャリアコンサルタントの面談途中から)

窪田さん
「そうなんです。販売の仕事は楽しかったんです。元々好きで通っていたお店だったし、立ち仕事はきついなあと思うこともありましたけど、お客様とも仲良くなって、私の着ている服を見て『同じの欲しい』と言ってくださる方や、ちょっと疲れた時に『がんばって』と差し入れをくださる方もいて、うーん、やっぱり楽しかったですね。お客様のイメージに合ったお洋服をコーディネートして喜んでもらえるとやりがいもありました。一日があっという間でしたね。」

CC=キャリアコンサルタント
「窪田さんは、好きなお洋服のブランドショップに就職されて、20代のころは販売員として楽しくやりがいも持ってお仕事されていたのですね。その後、今の職場に転職されてからもお仕事を頑張って続けてこられて、最近、上司の方から正社員にならないかと言われたけれど、どうしようかと迷っている?」

窪田さん
「そうなんです。実は、今の仕事はあまりやりがいがないんです。でも、お給料は悪くないから続けてはいるのですけど・・・。」

CC
「やりがいがない?今は契約社員として事務のお仕事をされているのですね。」

窪田さん
「ええ、コールセンターの事務で、オペレーターの方のシフト管理や、お客様からのお問い合わせ内容をデータ化したり、クライアントさんごとのマニュアルを整理したりするのが主な仕事です。他にも、リーダーから任されたことが仕事です。もう5年になります。」

《ご参考》雇用形態ごとの働き方の比較

※平成28年10月から、週30時間以上働く方に加え、従業員501人以上の会社で週20時間以上働く方などにも厚生年金保険・健康保険(社会保険)の加入対象が広がりました。さらに、平成29年4月からは、従業員500人以下の会社で働く方も、労使で合意すれば社会保険に加入できるようになり、より多くの方が、これまでより厚い保障を受けることができます。=厚生労働省HPより

CC
「今の職場で契約社員として5年お勤めになって、正社員への転換のお話が上司の方からあったんですね。正社員のお話があったときはどう思われましたか?」
《ご参考》有期契約労働者の無期転換ポータルサイト(厚生労働省)

窪田さん
「まあ、ちょっと嬉しかったというか、ほっとしたような気持ちもありましたね。今の仕事で正社員になれば生活はずっと安定すると思うんです。お給料ももう少し良くなるだろうし、お休みもちゃんと取れるし。私なりにワークライフバランスも良いかなと思うんです。親からは早く結婚しろと言われていますけど、今のところそんな予定もないですし・・・。」

CC
「窪田さんは、今のお仕事で契約社員から正社員にならないかとのお話があって、正社員になれば生活は安定するとは思うけれど、お仕事にやりがいがあまり感じられなくて、正社員になろうかどうしようかと迷っておられるのですね。窪田さん、以前の販売のお仕事から今の事務のお仕事に転職されたきっかけは?」

窪田さん
「私、就職氷河期世代で、求人が少なかったし就活にもあまりやる気が起きなくて、学生時代にアルバイトしていたお店から、『就職決まらなかったら卒業してからもアルバイトを続けないか』って言われていて、そのままアルバイトで入ったんです。2年くらいして社員にしてもらって、仕事も楽しかったんですけど、30歳近くなってくるとお店のスタッフもお客様も年下ばかりになってきて、フィーリングとか会話にギャップを感じるようになって。その頃、お店の店長 にもなったんですけど、スタッフの教育や売り上げ管理、クレーム対応なんかの仕事も増えて、ちょっと体力的にもきつくなってきて・・・。」

《ご参考》「就職氷河期世代支援プログラムの概要」(内閣府)より
いわゆる就職氷河期世代は、現在、30代半ばから40代半ばに至っている。雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代であり、希望する就職ができず、現在も、不本意ながら不安定な仕事に就いている、無業の状態にあるなど、様々な課題に直面している者がいる。

CC
「接客や販売のお仕事はやりがいもあって楽しかったけれど、段々と年下のスタッフやお客様との年齢差というかギャップを感じるようになってきて、店長としての仕事も増えて体力的にもきつくなってきて、転職をお考えになったのですね。」

窪田さん
「そうですね。店長になってからは残業もつけられないし、休みもあまり取れなかったし、ボーナスも売り上げ上がらないと出なかったし・・・。もう少し楽で安定した所で他に何かできる仕事がないかと思って。親と同居なら何とかなるだろうと思って辞めたんですけど、とりあえず職業訓練を受けたんです。パソコンとか事務系の勉強をするコースだったんです。」

CC
「そうすると、職業訓練を受けたことがきっかけで今のお仕事に転職されたんですか?」

窪田さん
「私、さっきもお話ししたように氷河期世代で就活もあまりやらずにアルバイト先に就職したから、いざ辞めて仕事を探す時にどうしたらいいかわからなくて、とりあえずハローワークへ行ったら職業訓練を勧められたんです。パソコンならお店でも使っていたし、事務ならお休みもちゃんと取れるだろうと思って。主婦や子育て中の方もいて、特に子育てと仕事の両立を考えている女性は、『残業ないし休みが取れるから』って、事務の仕事で再就職を目指していましたね。」

CC
「では、窪田さんも職業訓練を受けていろいろなスキルも身につけられて、事務の仕事ができそうだとお考えになって、今のお仕事につかれた。それから5年間がんばってこられて、上司の方にも認められて正社員の声もかかった。でも、やりがいが感じられない・・・?」

窪田さん
「実は、事務の正社員にもいくつか応募しましたが採用されなかった時に、コールセンターのオペレーターの求人が出ていたんです。もともと接客の仕事をしていたから対面と電話の違いだけなら何とかなるだろうと思って、契約社員でしたけど応募したら採用されたんです。最初のチームの頃は割と勤務時間も決まっていたんですけど、担当チームが変わってからはシフトで早番や遅番があったり、ご高齢のお客様対応に時間がかかったりして大変で、ちょっと体調を崩しかけたので、担当を変えてほしいと上司に相談したんです。そうしたら、丁度産休に入る社員さんの代わりということで今の部署に移ったんです。」

CC
「そうでしたか。最初はオペレーターのお仕事をされていて、途中から今の部署に異動されて事務のお仕事をされているのですね。」

窪田さん
「ええ、その女性が育休終わって戻ってくるまでと思っていたんですけど、その女性は別の部署に復帰されたので、私はそのままになったんです。ですから、正社員のお話はありがたいと思うんですけど、この際、他の会社の正社員で何かやりがいのある仕事に転職してもいいかなとも思っているんです。ネットの求人サイトや求人誌見ていると、どこかありそうだし・・・。」

次回予告

契約社員から正社員への転換を打診された窪田さん。今の職場で正社員になるか、もっとやりがいのある仕事の正社員へ転職を目指すのか、迷います。窪田さんは、キャリアコンサルタントとの面談の中で、自らのやりがいや、これからの働き方や生き方について考えて行きます。

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