HaTaキャリ 主婦の子育と仕事の両立③

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HaTaキャリ 主婦の子育と仕事の両立③

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ1第3回 (2019年6月配信)

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ1第3回 (2019年6月配信)

〇前回のあらすじ
子育てしながら働くことにご主人の理解が得られなかった芝田さんは、再就職することや子育てしながら働くことに不安や迷いが増してきました。
そこで、キャリアコンサルタントは芝田さんに、同じような環境の中で子育てと仕事の両立をめざしている女性の話を聞いたり、ご自身で情報を探してみたりすることを勧めました。

キャリアコンサルタントも、芝田さんの役に立ちそうな情報を持ち寄り、これからの働き方について一緒に考えることにしました。
(以下前回からの続き CC=キャリアコンサルタント)

CC
「先日お会いしてから、これからのお仕事や子育てとの両立のことをイメージされたり、もう 一度ご主人とお話しされたりしましたか?ご案内したサイトなどもご覧になりましたか?」

芝田さん
「ええ、あれから久しぶりに前の会社の友達に会って相談したり、教えていただいたインター
ネットのサイトを見たりしました。近くの市の児童館でやっていたお母さんたちの集まりにも行ってみました。主人とはあれから話せていないんですけど・・・。」

CC
「お友達に相談されたり、子育て中のお母さんたちのお話を聞いてみて、いかがでしたか?」

芝田さん
「そうですね、お母さんたちの集まりの方は、お金の事のミニセミナーがあったりお互いに悩みをお話ししたりする時間もあったのですけど、私よりずっと若いお母さんが多くて、お仕事の方は今すぐって感じじゃない方が多かったですね。前の会社の友達は私がいた売り場に派遣で 来ていたのですけど、派遣登録して事務職など時間の融通のききそうな仕事を探したらいいのではないかって・・・。教えてもらったWebサイトを見ていると、子育ても仕事もがんばっているお母さんもたくさんいらっしゃるのだなあと思いましたけど、そういう方って大都会のようにお仕事やサポートもたくさんある所のイメージで、じゃあ自分が(再就職やワークライフ バランスを)どうしたらいいかって考えると、よくわからないですね・・・。」

CC
「お母さん方の集まりに行かれたりお友達に相談したり、インターネットのサイトでもいろ いろと情報をご覧になったのですね。でも、芝田さんとしては返ってご自身がどうしたらよいかわからなくなった。それで、ご主人ともお話はされていないのですね。」

芝田さん
「そうなんです。前の会社の友達が言ってくれたように、子育て中は空いている時間だけ派遣で 働いた方がいいかなとも思ったんですけど、私、事務の仕事は全く経験ないし。パソコンも簡単なデータ入力やインターネットやメールくらいはできますけど、あまり自信ないです。やっぱり自分の経験生かすなら販売や接客の仕事かなと思うし。何か私にもできそうな仕事で子育てと両立できる仕事って本当にあるでしょうか?」

CC
「そうですね、私もハローワークの求人や求人誌、フリーペーパーなどにも目を通してみました。その中に芝田さんのお住まいに近い所の販売のパート求人や、お友達が教えてくれた事務の仕事の求人もありましたよ。」

芝田さん
「でも、事務職の仕事は希望する人が多いから、私の年齢だと(就職は)難しいって話も聞き ましたけど。残業がないとか土日がちゃんと休めるとか、子育てがしやすいからでしょうか。」

CC
「一口に事務職といっても、一般事務だけでなく営業事務や会計事務、医療事務や学校事務、 行政事務補助などいくつかの種類があります。一般事務も文書や資料等の作成や整理、伝票管理やデータ入力だけでなく、来客応対や電話対応、庶務的なことも含めて職場によっていろいろな仕事を担当することになると思います。私が今日、芝田さんのご参考の一つにお持ちしたのは、営業販売関連事務の求人ですが、一般事務に比べて求人も多く出ています。」

《ご参考》ハローワークインターネットサービス(トップページ 最下段サイトマップ)→
【職業分類に関するご案内】(仕事をお探しの方へのサービスご案内項目内)→【厚生労働省編職業分類】→【C.事務的職業】


《ご参考》
愛媛労働局「職業別常用パートタイム新規求人・求職の状況」(平成31年4月)によると、事務的職業のうち一般事務員の求人倍率0.51に対し営業販売関連事務2.00となっています。

◎求人倍率とは☞求職者(仕事を求めている人)一人あたりに何件の求人があるかを示す指標です。
新規求人倍率は労働市場の先行きを、有効求人倍率は労働市場の需給状況を示す指標とされています。
数値の上では、倍率が高い方が求職者には有利な状況と考えられます。

CC
「ところで芝田さん、これからどんな仕事や働き方をするとか、子育てとお仕事の両立とかいろいろ考えてみて、まだ迷いや不安もあるようですね。もし、芝田さんが今すぐにお仕事を決めて働きたいということでなければ、『職業訓練』を受けてみるのはいかがですか?」

芝田さん
「職業訓練?ですか・・・。そういうのって若い人が受けるイメージがありますし、お金もかかるんじゃないですか?主婦の私でも受けられるのか、どんなのがあるかもよく知らないですし。」

CC
「職業訓練のことをご存じないのはもっともだと思います。実は、私、芝田さんの今後のお仕事に役立ちそうな職業訓練がないか調べてみました。雇用保険の失業給付を受けているかいないかによって選べるコースが違うのですが、パソコンなどのスキルや様々な知識を身につけて事務系の就職を目指すコースもあります。テキスト代などがかかる場合もありますが、受講費用はかかりません。それから、職業訓練には様々な年代やキャリアの方がいて、いろいろな考え方を知ることもできると思います。訓練期間は大体3~4か月ですが、その間に履歴書の作り方や面接の受け方など就職活動に必要な講習やアドバイスも受けられます。もちろん、始業や終業の時間も決まっていますし、土曜日曜はお休みです。芝田さんのスキルアップだけでなく、これからの仕事や働き方について考えてみる意味でも、役に立つかもしれませんね。」

芝田さん
「そうですね。今急いで仕事を探すよりも、もう少し自分の可能性や家族の将来のことも考えてみた方がいいかもしれませんね。それに、職業訓練なら家事や子育てにもあまり影響なさそうですし、夫やお母さんも反対はしないのではないかって思います。本格的に働くのはそれからでもいいかもしれませんね。」

CC
「では芝田さん、今日私が集めてきた職業訓練のパンフレットやチラシをよく見て、ご主人様とも相談してみてください。そして、職業訓練から始めようということになったら、どのコースにするか、将来の仕事のことも含めて一緒に考えて行きましょう。それと、職業訓練を受けるためには受講の申し込みや面接もあります。その準備や練習も一緒にしておきませんか。」

《ご参考》愛媛労働局ホームページ「ハロートレーニング(職業訓練)のご案内」


芝田さん
「そこまでしてくれるのですか。今自分にできそうなことが見えてきたら、気持ちも楽になり ました。主人とも相談してみます。ありがとうございます。」

シリーズ1 おわり

◎その後・・・
職業訓練の受講を勧められた芝田さんは、ご主人の了解も得て、ある事務系の職業訓練を受講することにしました。
子育てや家事との両立は大変なこともありましたが、職業訓練は芝田さんにとって、スキルの習得だけでなく働き方や家族の将来を考える大切な時間になりました。
訓練修了後芝田さんは、習得したスキル、自らの職業キャリア、そして主婦力を生かして長く働ける仕事を目指して、キャリアコンサルタントの支援を受けながら就職活動を始めました。

《ご参考》


次回☆シリーズ2(予告)
30代半ばの未婚女性Aさん。就職氷河期に、何とか運よく希望していた仕事につくことができました。
その後、仕事は楽しかったけれど忙しすぎた20代の終わりに、安定した生活を求めて転職しましたが、今の仕事にやりがいが感じられません。
そんなA子さんが、これからの自分らしい働き方や生き方を考え悩み模索し始めます。

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