四国電力 県内で36年ぶりの水力発電所運転開始 久万高原町

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四国電力 県内で36年ぶりの水力発電所運転開始 久万高原町

地域の皆さまから愛され、親しまれる発電所に

地域の皆さまから愛され、親しまれる発電所に

四国電力は先月、久万高原町で県内では36年ぶりとなる新しい水力発電所の運転を開始し4日、その施設が報道陣に公開されました。


先月23日に運転を開始したのは四国電力の黒藤川発電所で仁淀川の支流で久万高原町を流れる前川流域に4年前から建設が進められてきたもので、建屋の壁には地元特産の久万杉が使われています。


川から引き込んだ水を山の斜面のおよそ170メートルある落差を利用して流し込むことで水車を回す発電方式を採用しています。


最大1900キロワット、年間でおよそ2700世帯分の電力をまかなうことができるということです。


四国電力の発電量のおよそ1割は水力が担っていますが、県内で新しい水力発電の運転が始まるのは36年ぶりで、これで会社の水力発電所はあわせて58か所になりました。


四国電力は、二酸化炭素の排出量を2050年に実質ゼロとする目標を掲げていますが、2023年度の排出量は、1122万トンにのぼっていて、黒藤川発電所の運転による削減効果は年間およそ3500トンと見込んでいます。


四国電力愛媛支店の田中邦保技術部長は「地域の皆さまから愛され、親しまれる発電所にしていきたい」と話していました。


配信元:NHK 愛媛 NEWS WEB

配信日:2025年4月4日


今回のこの報道に関して


四国電力が久万高原町で新たに水力発電所の運転を開始したことは、再生可能エネルギーの活用と地域資源を生かしたエネルギー政策の好例として非常に意義深いニュースです。

県内での新設は実に36年ぶりとのことで、長らく停滞していた水力分野での前向きな動きに希望が持てます。


今回運転を始めた「黒藤川発電所」は、仁淀川の支流・前川流域の約170メートルの落差を活用する発電方式を採用し、年間およそ2700世帯分の電力を供給できる規模となっています。

大規模ではないものの、持続可能かつ地域に密着した再エネ施設としての価値は大きく、特に地域資源である「久万杉」を建屋に使用するなど、地元への配慮や親しみやすさも感じられます。


また、四国電力が掲げる「2050年カーボンニュートラル目標」に向けた一手として、年間約3500トンのCO₂削減効果が見込まれるこの施設の稼働は、今後の企業戦略上も重要なマイルストーンになるでしょう。

2023年度の排出量は1122万トンにのぼるという現実を考えれば、こうした取り組みを一つひとつ積み重ねていく必要があります。


今後、水力発電のような自然に負荷の少ないエネルギー源を、地域ごとの特性を生かして活用していくことが脱炭素社会実現への鍵となります。

同時に、地域と共生し、環境と経済を両立するモデルとして、黒藤川発電所の取り組みが他地域への良い波及効果を生むことを期待します。


四国電力が地元と連携し、地域に「愛され、親しまれる発電所」を目指すという言葉どおり、持続可能な未来を見据えたエネルギー政策の実践が、今後さらに広がっていくことを願っています。

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