県内に移住を検討している夫婦が参加
県内に移住した人に林業の担い手になってもらおうと西条市で樹木の伐採などの体験会が開かれました。
この体験会は、愛媛県東予地方局が石鎚山のふもとにある西条市の山間部で開いたもので、県内に移住を検討している夫婦が参加しました。
体験会では、林業の作業員からチェーンソーの使い方を学びながら、実際にスギの木の間伐に挑戦しました。参加した人は、チェーンソーで木に切り込みを入れたあと専用の杭をハンマーで打ち込み、ゆっくりと木を倒していました。
林業は担い手の高齢化などで人材の確保が課題になっていて、県では移住した人に林業に興味を持ってもらうようこうしたイベントを開催していきたいとしています。
参加した男性は、「もともと林業に興味はありましたが、きょうの体験を通して、より興味がわきました」と話していました。
東予地方局森林林業課の村上博光主幹は、「林業になじみがない方も実際に体験していただいて、移住した際にはぜひ仕事にしてもらえたら」と話していました。
今回のこの報道に関して
西条市で開催された林業の体験会は、担い手不足が深刻化する林業の未来に光を当てる取り組みとして注目されます。
林業は高齢化が進み、人手不足が大きな課題となっています。
特に、危険を伴う作業や体力的な負担も多く、若い世代の関心を引きつけることが難しいのが現状です。
今回、移住を検討している夫婦が参加し、チェーンソーを使った間伐作業を体験したことで、林業に対する具体的なイメージを持てたことは大きな意義があります。
実際に木を伐る体験は、林業の魅力ややりがいを感じるきっかけになったはずです。
移住者に林業への興味を持ってもらうため、こうした体験型イベントを継続的に開催することは非常に重要です。
自然豊かな愛媛の山々で働くことは、都会の生活では得られない充実感を提供します。
加えて、地域に根差した産業を支える役割は、移住者にとっても大きなやりがいになるでしょう。
林業を選択肢の一つとして移住者に示し、定住・就業へとつなげる仕組みづくりが求められます。
東予地方局が示した「なじみがない方にも体験してもらい、仕事にしてほしい」という思いが実現するよう、地域ぐるみでサポート体制を強化していくことが期待されます。
愛媛県の豊かな森林資源を守り、次世代へとつなぐためにも、林業の魅力発信と担い手育成に向けた取り組みをさらに推進していく必要があると感じます。